成長発育の途中にある子どもにとって、丈夫で健康な歯でおいしく食事をすることは、大人と比べてとても重要です。むし歯が右側奥歯にできると、食べ物がはさまってしまったりして痛むため、大人でも子どもでも本能的にむし歯と反対側の左側ばかりで食事をするようになります。これが小さな子どもで習慣づいてくると、数年後には筋肉、顔面組織の非対称成長から来る、顔の真ん中の線のずれ、顔の輪郭の変形、さらにこれが全身面へ波及し、背骨の歪みまで影響することがあります。大切なお子さんの歯をしっかり守ってあげましょう。
お子様が生涯健康な歯を維持していくためには、子どもの頃からの予防が大切です。小児歯科は、むし歯を治療することはもちろん、大切なお子様の歯の健康を守る役割があります。当院ではむし歯が1本もないときから通っていただいて、親御さんと一緒に健康的で丈夫な歯を育てていくサポートをしたいと考えています。大切なお子様の将来のために、小児歯科治療でしっかりお子様の歯を守ってあげましょう。
むし歯に強い歯をつくるフッ素
フッ素は歯の再石灰化を促進し、むし歯に強い歯質をつくる性質を持っていることから、むし歯の予防処置に用いられています。乳歯や軟らかい生えたての歯は酸に弱いため、子どもさんのむし歯予防に有効な処置です。1回のフッ素塗布では充分な効果が得られないため、3~6ヵ月毎の定期検診時にフッ素塗布をおこなってむし歯の予防効果を高めます。
歯を削らず痛みがない、シーラントによる予防
奥歯の噛む面には溝があり、むし歯が出来やすいところです。ここにシールをしてむし歯を予防する方法があります。これがシーラントです。シーラントは歯を削ることがないので痛みはありません。ただし、このシールが剥がれることもありますので、定期的に検診をする必要があります。シーラントを行ったからといって、必ずしもむし歯が出来なくなるというものではありません。正しい歯みがきをしなければ歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間からムシ歯になってしまいます。シーラントをした後も、正しい歯磨きをしっかり行いましょう。また、お母さんの手伝いが無ければ、子ども一人で歯をきれいに磨くことはできません。お子さんが自分で歯磨きをした後、必ずお母さんが仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。